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こんな時どうしたら

〈第6回〉ともに認知症、要介護2の夫婦

2017年1月30日



火災予防で調理自制、血糖値悪化

栄養士、ヘルパーが調理支援

栄養管理で数値改善


 夫婦2人暮らしのFさん(90)と妻(87)は、ともに軽度の認知症で「要介護2」の認定を受けています。Fさんは高血圧症と糖尿病も患い、かかりつけの医師からは「適切な栄養管理をするように」と指示されています。

 Fさんは健康状態が悪化しないように、できるだけ医師の指示を守りたいと思っていますが、健康管理に心細さを感じていました。夫婦ともに、もの忘れなどが目立ち始めたからです。

 ここ1年ほどの間には、妻が調理中のガスコンロの火を消し忘れることがたびたびありました。やけどや火災を心配したFさんは調理を控えるように話し、妻も聞き入れました。

 以前は妻の手料理をさかなに晩酌を交わすことが、ささやかながら、楽しみなひとときでした。しかし、妻が台所に立つことが少なくなるにつれ、スーパーで買った揚げ物など総菜を電子レンジで温めるだけの食事ばかりになってきました。Fさんは好物だったけんちん汁やぜんまいの煮物      が食卓に並ぶことがなくなり、味気なさも感じていたようです。

 こうした食生活の変化はFさんの持病にも影響しました。毎月の受診で、血圧や血糖値の数値悪化が分かったのです。体を動かすとすぐに疲れたり、だるさを感じたりするようになってきました。

 Fさんはかかりつけ医の指導を受けて、担当の介護支援専門員と相談。栄養バランスのとれた食事をすることができるようサポート体制を整えてもらうことにしました。

 その結果、Fさん夫婦は週2回デイサービスに通い、他の日はヘルパーに手助けされた妻が調理するようにしました。月2回は3泊4日のショートステイも利用します。

 デイサービスやショートステイの事業所には、看護師らのほか、食と健康の専門職である栄養士がいます。医師からの指示に基づいてカロリーや塩分量などを考えた献立が提供されます。

 自宅では、栄養士から助言を受けたヘルパーが食材の買い物や調理を手伝いますから、火災の心配もありません。

 このような専門職によるサポートを得た結果、Fさんの血圧や血糖値は徐々に改善。病気と上手に付き合うことができるようになったのです。夫婦はまた、妻の手料理とともにお酒をたしなむ豊かな時間も取り戻しました。




ささえ~る+アドバイザー

角屋宗敬さん

(在宅介護支援センター堀之内 管理者)




バランスとれた食事取るには

献立、調理 栄養士に相談

 適切に栄養を摂ることが健康の維持には不可欠です。「食事の準備をする」という日常のありふれたことでも、要介護状態の人には負担がかかる場合があります。病状に合わせた献立を毎日準備することは、なおさら大変です。

 そんな時はFさんのように、栄養士の力を借りてはいかがでしょう。栄養士は医師やリハビリ職等と連携しながら、その人にとって必要な食事の量や栄養のバランスをふまえた食事内容の提案をしてくれます。食事の準備が難しい場合には市販の惣菜を工夫し有効に活用する方法も示してくれます。また、食べやすく誤嚥しづらい食事の形態や調理法の助言ももらうことができます。

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