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こんな時どうしたら

〈第19回〉入浴に不安、デイサービスには抵抗感

2018年4月10日


手すり設け浴槽台を購入

ヘルパー介助快適に

 脳梗塞で入院中のSさん(87)は後遺症で右半身に力が入りづらい状態です。介護保険の要介護認定の申請をし、「要介護3」と認定されました。同居の長女は今後の在宅介護が不安でなりません。一番心配なのは、どう風呂に入れるかです。同世代で親の介護をしている友人に相談すると、デイサービスの利用を薦められました。
 しかし、内向的な母は近しい友人とは楽しそうに過ごすものの、外ではどこか緊張する様子を見てきた長女としてはデイサービスも心配でした。
 退院の日が近づき、病院でリハビリを担当した理学療法士と在宅生活を手助けする介護支援専門員とが身体の動きを確認しました。理学療法士は(1)注意を促せば右半身の動作は可能(2)後遺症で注意力が散漫になりがちなため動作時に見守る人がいる(3)椅子に座る姿勢を保持できるため自宅でもシャワーは可能だが、浴槽をまたぐ動作には介助が必要-と説明しました。
 本人に入浴時の留意点を説明し意向を確認すると「家で気を使わずに入りたい」と答えました。
 理学療法士の評価をもとに福祉用具専門相談員と介護支援専門員が自宅の浴室の状況を確認。介護保険の住宅改修として手すりを設置。同じく介護保険の特定福祉用具購入で身体を洗う時に使うシャワーチェアと浴槽に沈めて椅子や踏み台として使う浴槽台を購入することにしました。
 また、自宅に戻った後も週に1回、訪問リハビリで移動と入浴時の動作訓練を受けながら、訪問介護のヘルパーに介助を受けて週3回自宅で入浴することにしました。
 退院直後は右半身の不自由さから浴槽の出入りに戸惑いもあったSさんでしたが、ひと月過ぎるとリラックスして入浴できるようになりました。
 風呂上がりの時間を見計らって、仲の良い友だちも週に1、2度訪れます。右手の力が入りづらいため友だちがお茶を入れてくれますが、Sさんはリハビリの次の目標を、お茶をふるまうことができることに決めました。

ささえ~る+アドバイザー  角屋宗敬さん  (在宅介護支援センター堀之内 管理者)

ささえ~る+アドバイザー

角屋宗敬さん

(在宅介護支援センター堀之内 管理者)





福祉用具の選定

身体状況、希望に添って


 機能訓練は本人が目標を持って取り組むことが大切ですが、同時に本人の「できること」や「したいこと」に合わせた環境整備も必要です。Sさんの場合は、理学療法士らリハビリ専門職による身体の動作評価をもとに、「自宅で風呂につかりたい」という希望に添うよう福祉用具専門相談員らが支援しました。

 状態に合わせた理にかなった福祉用具の選定は、本人の動作の自立向上にもつながります。介護保険では、福祉用具の種類によって、「借りる」ものと「買う」ものがあります。負担額は「介護保険負担割合証」に記載されている負担割合となります。福祉用具の使用を考える時は、介護支援専門員にご相談ください。

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