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こんな時どうしたら

〈第27回〉認知症の疑いがある80歳 「初期集中支援チーム」が訪問

新潟日報

2018年11月24日


「初期集中支援チーム」が訪問

医療、介護の専門家が連携

 現在、夫婦2人で暮らす男性Aさん(80)は、65歳まで会社役員として働いていました。退職後、しばらくは悠々自適の生活を送っていましたが、5年ほど前から物忘れが悪化。部屋も雑然とし、何度も同じ話を繰り返すようになりました。東京に住む娘は帰省のたび、母親に「異変」を訴えましたが、「年のせい」と言われ、様子を見ていました。
 2年前、ささいなことで怒る父を心配し、娘が地域包括支援センターに相談に訪れました。当初から認知症の疑いがある上、本人がかたくなに医師の受診を拒否したため、「認知症初期集中支援チーム」が対応に当たることになりました。
 新潟市の支援チームは通称「おれんじサポート」と呼ばれます。医師や看護師、介護福祉士など、医療と介護の専門職で構成され、認知症の人や疑われる人、その家族を訪問し、自立した生活をサポートします。
 娘からAさんの状況を聞き、「認知症の可能性があり、同居する妻の負担も重くなっている」と判断したチームは、医師らが自宅を訪問しました。
 「自分や家族が認知症だと認めたくない」などの理由で、チームの訪問を歓迎しないケースは少なくありません。Aさんも当初、「医者に診てもらう必要はない」と拒んでいましたが、何度も足を運ぶことで信頼関係を築き、受診を納得してくれました。
 最初の訪問から数カ月後、健康診断を兼ねて近所のかかりつけ医を受診。そこから総合病院に紹介され、最終的にアルツハイマー型認知症と診断されました。
 自宅から遠い総合病院への通院は困難なため、その後はかかりつけ医に通いました。薬を飲んだり、本人が生活しやすいよう環境を改善したりすることで、症状は徐々に落ち着きました。
 物忘れはあるもののすぐに怒ることは少なくなったAさん。家族の負担も減り、住み慣れた自宅で暮らし続けています。





ささえ~る+アドバイザー

阿部行宏さん
(阿部胃腸科内科医院理事長)

よりよい生活のために
状況を確認 支援へつなぐ
「認知症初期集中支援チーム」は、認知症になっても、本人の意思をできる限り尊重し、よりよい生活を続けるために作られました。病気の初期だけでなく、医療や福祉、介護の専門家が対応する時期の初期でもあると考えてください。
対象は在宅で生活する40歳以上で、認知症が疑われる人か、認知症と診断されているにもかかわらず、医療や介護など必要な支援とつながっていない人となります。
チームは、地域包括ケアセンターやケアマネジャーからの相談を受け、自宅を訪問します。その人が置かれた状況を確認し、どのような支援がどれくらい必要なのかを検討しながら、医療機関の受診や、介護のサポートにつなげます。

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