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こんな時どうしたら

〈第30回〉骨髄異形成症候群搬送の67歳 自宅療養を希望

新潟日報

2019年2月23日



骨髄異形成症候群搬送の67歳 自宅療養を希望
定期入院やリハビリ継続 凝縮した生活を妻と

 ある朝のこと。家族を車で駅に送り届け、自宅に戻ったDさん(67)は、トイレから部屋に戻るところで意識を失いました。廊下で倒れているのを妻が発見し、近くの救急病院に運ばれました。
幸い一命はとりとめたものの、検査の結果、医師から告げられたのは脳梗塞と血液の病気の一種である「骨髄異形成症候群」。すぐに市内の総合病院に転院となり、治療が始まりました。
骨髄異形成症候群は、血液細胞のもととなる骨髄中の造血幹細胞に異常が起こり、血液を正常につくることができなくなる病気です。急性白血病に移行するケースもあります。
病院ではまず、脳梗塞のリハビリを中心に治療を行いました。最初は体を動かすのも一苦労でしたが、やがて、車いすで移動できるまで回復しました。
その一方、骨髄異形成症候群の症状は、深刻でした。主治医は「新薬の効果には、個人差もある。点滴治療と経過をみるため定期的な入院が必要」とした上で、生存率についても説明しました。
その後、メディカルソーシャルワーカー(MSW)と何度も面談。退院後は介護保険を利用し、ベッドやポータブルトイレ、歩行器などのレンタルや住宅改修、そして訪問看護や理学療法士によるリハビリを受けることになりました。
自宅に戻ったDさん。リハビリの効果もあり、自力で歩けるようになりました。3カ月に1度、1週間程度の定期入院を繰り返すことで、本人が望んだ自宅療養を続けることができました。
しかし、治療を始めて3年。恐れていた白血病が発症します。懸命に介護してきた家族にとってもショックでした。最期は妻や家族に見守られながら、病院で息を引き取りました。
自宅で病気と闘ってきたDさん。時には心が折れ、つらい時もありましたが、妻と2人、凝縮した生活を送りました。本人にとっても幸せな時間となりました。


ささえ~る+アドバイザー

斎川克之さん

(済生会新潟第二病院 地域連携福祉センター副センター長 新潟市医師会在宅医療推進室室長)


家族で話し合いが大事
最期まで過ごし方考えて


 今回は、私の父親の事例を取り上げました。専門職でありながら、自分は無力であり、病院に全てを委ねることしかできないと感じました。
母をはじめ家族は、常に万が一のときを意識していました。つらいことも口にし、父の療養生活、そしてその先に待ち受けるみとりについても話し合いました。
在宅医療の必要性が叫ばれる中、自宅療養への支援体制は整ってきています。「病気になったときのことや、どのような最期を迎えるのか」などを考えることで、逆によりよい健康的な生活を送ることができます。
最期を迎える場は必ずしも自宅とは限りません。みとりまでの療養生活を充実させることが大事です。

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