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こんな時どうしたら

〈第31回〉呼吸不全、要介護1の75歳

新潟日報

2019年3月23日



呼吸不全、要介護1の75歳
体調落ち着くも外出に不安
友人同行で無理をさせず 医師の助言が後押し


 アパートの2階で1人暮らしの男性Eさん(75)は要介護1。入浴時に息苦しくなることがあり、在宅酸素療法の機器が手放せません。このため週2回の訪問看護を利用しています。

日々の暮らしの中、看護師はちょっとした体調の変化にも目を光らせます。「このまま放っておくと症状が重くなる可能性がある」との判断から市内の病院に入院し、治療に専念することにしました。
症状も徐々に落ち着き、数週間後には自宅に戻ったEさん。まず取り組んだのは、食事の改善でした。
これまでEさんは、酸素に引火する危険性があるガスコンロを避け、電子レンジや電磁調理器を使ってきました。調理方法が制限されるため、どうしても手軽なインスタント食品やスーパーのお総菜が多くなり、塩分の取り過ぎが問題となりました。
そこで、病院の栄養士から指導を受けた訪問介護のスタッフが調理をサポート。コンロを使わなくても、栄養のバランスを考え食事を取れるよう、アドバイスしました。また、塩分の摂取を抑えるため配食弁当も活用しました。
周囲の協力や自己管理が奏功し、体調は落ち着いたものの、Eさんの気持ちは今ひとつ晴れません。入院の際、長年愛用してきたカメラを病室に持ち込むほど写真が好きでしたが、友人からの撮影の誘いも、病気を理由に断りました。
この話を聞いた介護支援専門員は訪問看護師と一緒に、医師に相談しました。医師からは「スタッフが体調の変化を十分に把握した上、Eさんには決して無理をさせないよう同行者に理解してもらって」と助言を受けました。
それから2週間ほどたったある日、介護支援専門員の元にEさんからメールが届きました。そこには、喜びがあふれた文面とともに可憐(かれん)な雪割草の写真が添えられていました。
(おわり)



ささえ~る+アドバイザー

角屋宗敬さん(在宅介護支援センター堀之内管理者)



持病あっても在宅生活
楽しみ持続へ専門職伴走

 介護予防はとても大切ですが、さまざまな理由から介護が必要な状態になることもあります。そのままの状態を保つか、重症化するか、それがその後の「生活の質」を大きく左右します。
「時々入院、ほぼ在宅」というスタイルがあります。医療と介護、両方の保険が連携することで、持病があっても自宅での生活を続けることができます。
そしてもう一つ大切なのは、そのような状態であっても可能な限り楽しみを持ち続けることです。介護支援専門員をはじめ、医療や福祉の専門職は、病気を抱えながら生きるあなたの伴走者です。
いつまでもあなたが、あなたらしくありますようにと願っています。

 「地域包括ケアネット ささえ~る+」の連載は、今回で終わります。

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