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担い手たずねて

〈第13回〉早通健康福祉会館 (新潟市北区彩野1)

2017年6月30日



自前の拠点、多彩な企画続々

 「皆さん、汗をかきましたか?汗の出し惜しみはしないでくださいね」。ボール体操の講師のユーモラスな言葉に、笑いが広がる。早通健康福祉会館(新潟市北区彩野1)が開いた「体イキイキ教室」。2階の大広間で演歌を歌いながら体を動かしたり、ストレッチをしたり。週末の午後1時間半、開催日ごとに変化を付け無理なく体を動かす。

 体操の汗をぬぐった久住千代子さん(68)は平日も弁当持参で、1階に移転してきた「コミュニティデイホーム ひだまり」に通う常連だ。「出不精だったのに、友達ができて体も動かすようになった。一緒に笑って楽しむと、年を取るのが怖くなくなった」とうれしそうに話す。

 早通健康福祉会館は今年4月にオープンしたばかりだ。新潟市のベッドタウンとして団塊世代が多く移住した早通は高齢化が進む。早通地域コミュニティ協議会と早通地区自治会連合会が全世帯を対象としたアンケートを実施。社会的孤立を防ぐ仕組みや交流拠点作りなど地域の課題が浮き彫りになり、「自分たちで健康を守り、多世代が交流できる複合拠点を作ろう」との機運が高まったという。

 市からの助成金も得たが、地域住民や企業から募金を集めほぼ自前で建設した。木造2階建てで、約100人収容できる大広間や、大人数に対応可能な調理室を備える。子ども食堂やカラオケサロン、映写会など多彩な企画立案も住民らによる運営委員会が担う。

 別の平日夜には、認知症介護の悩みをテーマにした「介護カフェ」が開かれていた。アドバイザーの「施設を含めた介護サービスは家族を支える応援団。介護者は罪悪感を持たず、自分を責めないで」との言葉に、参加者が深くうなずいた。

 各テーブルでの会話に移ると、ひきたてのコーヒーを味わいながら和やかな雰囲気に。一角では専門職の親身な助言に涙をぬぐう介護者の姿もあった。

 運営委員長を務める山口クリニックの山口正康院長(62)は「ここは住民同士が日常的に交流し、つながる拠点。学びや社会参加の機会があると、1人暮らしの人も元気になり、生きがいを持って生活できる。皆で支え合うことが街づくり、地域包括ケアだと思う」と話した。






早通健康福祉会館運営委員長

山口正康さん





地域とつながる場に

 早通地区でかかりつけ医をし、老老介護や認知症、子どもの貧困などの問題に、地域ぐるみで取り組む必要があると思いました。ヘルパーらのパラメディカルや民生委員、自治会の人々も交え勉強会を開き、アンケート結果も踏まえ拠点作りに取り組みました。

 ここは「健康」を通して、多世代に対応できる多機能な複合施設。一つの施設内で運動教室や映写会など、いろんなことができるのがポイントです。毎日来る人や、ふらっと立ち寄る人がいる。手芸やカラオケなど、得意な人が他の人に教えたり、誰かと会う楽しみができたり。誰もが地域とつながっていける場になってほしいですね。

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