医療・介護・健康領域の専門家によるウェルネス応援サイト【新潟日報|ささえ〜る

担い手たずねて

〈第16回〉ジャパンケア新潟中央 (新潟市中央区米山6)

2017年9月4日


ベッド脇で入浴、心身ほぐす


 首のしわや鎖骨のくぼみ、脇の下のひだまで手指で丁寧に洗う。シャワーの湯は手のひらで受け、柔らかくしてから掛ける。要介護4の男性(71)=新発田市=が横たわるのは、特殊浴槽に張ったネット。体に負担が掛からないようハンモック状になっている。体の表にはタオルを掛けたまま。洗う部位や動作を変えるたび、明るい声で説明する。

 その介助スタッフは管理者で介護福祉士の小林詩織さん(28)ら、ジャパンケア新潟中央(新潟市中央区米山6)の訪問入浴サービスチームに属する3人だ。

 看護師の吉川奈美江さん(42)がリビングのベッドで寝る男性の血圧や脈拍、たんの絡みがないかなどをチェック。オペレーターの山田朋典さん(29)がこの間、ボイラーの付いた車両からベッド脇まで浴槽を搬入、ホースを20㍍延ばし適温に調整する。

 男性は認知症を患い、常時膝を曲げたままなど手足がこわばるパーキンソン症状もある。誤嚥(ごえん)性肺炎再発防止で胃ろうを取り付けた今冬からデイサービスを利用できなくなり、週2回の訪問入浴に切り替えた。

 このため吉川さんは、入浴後の姿勢にとりわけ気を遣う。温まりほぐれた足を少しでも伸ばしたり、肘で胸が圧迫されないよう小さなぬいぐるみをはさんだり。デリケートな胃ろう部分や、導尿チューブに手足が当らないようにも注意を払う。

 夫の入浴中は胃ろう部分の衛生保持に必要なティッシュペーパー細工を〝内職〟する妻(70)は「きれいにしてもらうとぐっすり眠って。経管栄養もスムーズに入る」とほほを緩める。

 2人暮らしで夜もリビングのソファに寝る妻にとって、看護やリハビリ、ヘルパーら各訪問サービスのスタッフは介護負担を軽くしてくれる頼もしい存在だ。山登りなど趣味を聞き、新聞記事で会話のネタ探しをするのも楽しみの一つ。「気分転換になるし、介護の方法もよく教えてもらっている」と笑顔で語る。

 「患者も介護家族もそれぞれ状況が違う。入浴には羞恥心が伴うので、本人に一部を任せる場合もある」と小林さん。「最初の頃緊張していた利用者が落ち着き、リラックスしたいい顔を見せてくれるとうれしい」と話した。






ジャパンケア新潟中央

管理者 小林詩織さん





安全、安心感を心掛け


 当事業所の訪問入浴は3人ずつの2チームが1日4~6軒を巡ります。脊髄損傷の方など重症者も含め一人一人状態が違います。クッションやネットなど安全を確保するための補助具を用意。肌の様子を見て洗い方も変え、本能的な怖さや不安を覚えないように、一つ一つの動作をする前に声を掛けます。

 入浴は身体の清潔を保つだけでなく、リラックス効果をもたらします。看護師を中心に皮膚トラブルの予防や早期発見といった健康チェックを行い、ケアマネージャーや訪問看護師らと情報交換して対応します。

みんなのコメント

0

この記事に関するみなさんのご意見をお寄せください。
なお、投稿されたコメントは管理者の承認の後に掲載されます。 悪意ある投稿・誹謗中傷、営業目的などのコメントの掲載は 承認されないことがございますので予めご了承ください。

新しいコメントを投稿する

お名前
タイトル
コメント
1000文字以内で入力してください。
認証

投稿されたコメント 0

コメントはありません