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担い手たずねて

〈第21回〉こぶし24時間ケアサービスステーション(長岡市信濃2)

新潟日報

2018年4月7日

  • 地域密着型居宅支援サービス
  • 生活支援

 昼夜を問わない在宅サポート

「少し温めた納豆が食べたいね」「厚揚げは箸で切らないで」。長岡市宮原の田中東一郎さん(74)宅のリビング。1人では食事ができない田中さんのため、こぶし24時間ケアサービスステーション(同市信濃2)の介護福祉士、中村愛里さん(24)がスプーンで夕食を口元に運ぶ。

 1人暮らしの田中さんは要介護5。42歳の時、脳血管腫により左半身に麻痺(まひ)が残った。1人では歩くことも難しく、日常的に介助が必要だ。訪問介護のほか、そのつど料金が掛かる「夜間対応型訪問介護(随時訪問)」を併用していたが、1年半ほど前から定額制の「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」に切り替えた。

 定期巡回の回数やサービスの内容は利用者の状況によって異なる。田中さんの場合は午前9時を皮切りに、午後8時まで1日4回、訪問する。滞在時間は1回30分から1時間。食事や排せつ介助、就寝前の水分補給など身体介護が中心となる。これ以外の時間帯は夜間も含め、テレビ電話でオペレーターと話し、ヘルパーが駆け付ける。「すぐに薬を塗ってほしい」「のどが渇いて我慢できない」など緊急時の要望に応えてきた。

 「利用者が喜ぶとやりがいを感じる」と中村さん。施設ではなく、住み慣れた家で暮らしたいと願う田中さんは「必要な時にサービスを受けることができて助かる。夜間でも料金を心配せずに利用できる」と感謝する。

 同ステーションを運営する高齢者総合ケアセンターこぶし園(同市深沢町)は、2013年3月、このサービスを始めた。市内に18カ所あるサポートセンターのうち3カ所で実施。同ステーションは、37人の登録者に対し、23人の職員・パートが3交代制で対応する。

 24時間サポートで転倒や排せつによる不快感、微熱など体調の変化に迅速に対応できる。利用者の情報をタブレットで共有し、市内の訪問看護ステーションとも連携する。

 同ステーション管理者の山村由美子さん(52)は「このサービスに切り替えた人が『本当に良かった』と思ってもらえるよう、利用者を支えたい」と力を込めた。



管理者

山村由美子さん



制度普及へ情報発信を

 このまま自宅で暮らしたい―。これが高齢者の本音です。これまで施設に入るしかないと思っていた人に対し、このサービスは「在宅」という道を切り開きました。当ステーションでは、この5年間で5人の高齢者を自宅でみとりました。本人の希望に応えることができたと思っています。

 ただ、県内ではサービスは広がっていません。24時間対応する事業所が少ないことや、人材の確保が難しいことなどが理由です。また、制度自体を知らない人も多いです。地域の人の力を借りるためにも、情報を発信していく必要があります。

 その人らしく過ごしてもらえたなら、私たちもやりがいがありますね。

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