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「オレンジの輪」おとなプラスシリーズⅠ(第2土曜日) 認知症・思いやりのケア

食事のトラブル(過食など)への対処 優しい言葉で気紛らわす

新潟日報

2018年9月8日

「オレンジの輪」おとなプラスシリーズⅠ

新潟・認知症啓発キャンペーン

(第2土曜日) 認知症・思いやりのケア


食事のトラブル(過食など)への対処

優しい言葉で気紛らわす


 認知症の症状が進行すると、避けて通れないのが、食事のトラブルです。ご飯を食べたことを忘れてしまい「食事はまだか?」と何度も訴える「過食」や、逆に「もう食べた」と食事を取らない「拒食」、食べ物ではない異物を口にする「異食」などがあります。
 過食は比較的軽度な人に現れます。食べたこと自体忘れてしまうことや、脳の機能低下によって食欲がコントロールできなくなることが原因です。家族は「さっき食べたでしょ」とつい怒ってしまいがちですが、本人は決して納得しません。「自分が疎外されている」という感情は残りますし、家族にとっては大きなストレスとなります。
 また、拒食は①味覚の変化②摂食調整ホルモンの低下③意欲の低下④飲み込みにくくなる嚥下(えんげ)障害の影響―などが要因に挙げられます。
 1人暮らしの人は「ちゃんと食べている」と言いながらも、体重が減る場合もあります。放置すると、全身の機能が低下し、健康が損なわれやすい「フレイル」という状態に陥り、最悪寝たきりになります。
 過食と拒食には、どのように対応すればいいのでしょうか。まず過食ですが、「食事はまだか?」と聞かれた時は、「今、作っているところ」と優しく対応し、気を紛らわせてください。さらにお茶菓子などを出せば、本人は落ち着くでしょう。
 また、拒食は食生活の環境を見直すところから始めてください。日中1人で家にいる人は、デイサービスなどを利用すると効果的です。自宅で食べなくても他の人と一緒なら食が進みます。嚥下障害がある人には、液体やゼリー状で食べやすい補助食品がお勧めです。スーパーやドラッグストアなどで簡単に手に入りますし、少ない量で栄養を取ることが可能です。
 一方、異食は、目の前の異物を「食べ物ではない」と認識できず、手に取ったものを口に入れてしまいます。空腹時やストレスを感じた時に多くなるといわれます。脳の側頭葉の機能低下も原因の一つとなります。
 異物は石けんやティッシュ、芳香剤など実にさまざま。最近は良い香りがする製品が多く、思わず口に入れてしまわないよう注意が必要です。中には漂白剤など命の危険に関わるものもあります。万が一、食べてしまった時は、すぐに医療機関に連絡してください。
 日常的な対策としてはまず、口に入れそうなものを本人の周りに置かないでください。異食に気付いても決して怒らず「こちらの方がおいしいですよ」と食べ物を勧めてください。事故防止のため1日中本人に付き添うことは難しいので、デイサービスなど介護保険サービスを利用するのもよいでしょう。


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