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「オレンジの輪」おとなプラスシリーズⅠ(第2土曜日) 認知症・思いやりのケア

詐欺への対処 地域で見守り孤立させず

新潟日報

2018年10月13日

おとなプラスシリーズⅠ
新潟・認知症啓発キャンペーン
認知症・思いやりのケア⑬

詐欺への対処
地域で見守り孤立させず

 高齢者を狙ったおれおれ詐欺などの特殊詐欺が社会問題となっていますが、認知症の人が特に気を付けなければいけないのが、訪問販売による詐欺被害です。健康食品や布団、宝石、家電など高額な商品を言葉巧みに買わせたり、必要のないリフォームに勧誘したりするなど手口は年々、巧妙化しています。
 ここで問題となるのが、本人が「だまされた」と気付かず、時にはお金を払ったこと自体を忘れてしまうことです。
 たとえ認知症でなくとも、孤独な1人暮らしの高齢者は多く、優しい言葉で近づいてくる詐欺師に心を許しがちです。被害が出ても「自分のためによい商品を薦めてくれた」「優しい人なので悪気はない」とかばうことさえあります。判断力の低下した認知症の人は、格好の標的といえます。
 このような詐欺被害を防ぐためには、家族や周囲の人々が日頃から注意を払わなければいけません。家の中に不要な商品が増えていないか、常に目を光らせてください。見慣れない新品があれば、「どこから購入したのか」「いくらだったのか」などの確認が必要です。
 訪問販売の場合、原則として契約書面を受け取ってから8日間はクーリングオフ(契約解除)が可能です。期間を過ぎても、泣き寝入りせず、最寄りの警察や消費生活センターに相談するのもよいでしょう。
 また、短期間で預貯金が減っていないか、定期的に確かめるのも効果的です。現在、金融機関のキャッシュカードを使い、現金自動預払機(ATM)で1回に引き出せる額は比較的低く設定されています。それでも心配なら、さらに限度額を下げることもできます。
 振り込みや払い戻しといった日々の金銭管理が不安な時は、社会福祉協議会の「日常生活自立支援事業」を検討してください。
 不動産や財産の管理といった生活プランの根幹に関わる重要な部分は、「成年後見制度」を活用してください。家庭裁判所が選んだ後見人(親族や第三者)が、本人の利益を考えながら契約を結んだり、逆に取り消したり法的な行為を担います。
 制度を利用するには、本人や配偶者、4親等以内の親族らが家裁に申し立てます。「法定後見」のほか、自分が将来、認知症などになり、判断力が衰えた場合に備え、後見人をあらかじめ決めておく「任意後見」も増えています。
 いずれにせよ、認知症の人への詐欺被害は、孤独感につけ込むケースが多いようです。被害を未然に防ぐためには、地域全体で認知症の人を温かく見守り、孤立させない環境をつくらなければいけません。


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