医療・介護・健康領域の専門家によるウェルネス応援サイト【新潟日報|ささえ〜る

「オレンジの輪」おとなプラスシリーズⅠ(第2土曜日) 認知症・思いやりのケア

運転免許 自主返納の勧め

新潟日報

2018年11月10日

おとなプラスシリーズⅠ
新潟・認知症啓発キャンペーン
認知症・思いやりのケア⑭


運転免許 自主返納の勧め

行政が代替交通手段支援


 視力や運転技能の衰えに伴い、高齢者ドライバーが事故を起こす可能性は高くなります。特に認知症の人が人身事故の加害者となるたびに、テレビや新聞で大きく報道され社会問題となっています。

 高齢者の事故増加を受け2017年3月、75歳以上のドライバーに対する認知機能検査を強化した改正道路交通法が施行されました。免許更新時の認知機能検査で「認知症の恐れがある」と判定されれば、医師の診断が必要となります。最終的に、認知症と診断されると免許は取り消しや停止となります。
 また、信号無視や一時不停止などの交通違反をした75歳以上の人は、臨時認知機能検査を受けます。免許更新時と同じく、認知症と医師が診断すれば免許は取り消しや停止の行政処分を受けます。
 一律の免許取り消し、停止を批判する人もいますが、現状で認知症と診断されれば車は運転できません。中には家族の説得に耳を貸さず「絶対に運転はやめない」という人もいるようです。その場合、どのように対処したらよいのでしょうか。
 まずは認知症専門の医師に相談してみてください。かかりつけ医が「運転はできない」と説得すると、これまでの信頼関係が崩れ、その後の治療に支障をきたすこともあります。専門医から言われると納得するケースは多いようです。
 当院では、もの忘れ外来を訪れ認知症と診断された人やその家族には、認知機能の低下が及ぼす運転への影響などを説明します。
 その上で、免許の自主返納を勧めています。近くの警察署で免許を自主返納すると「運転経歴証明書」を申請できます。これは公的な身分証明カードとして利用でき便利です。
 県内の市町村では、免許を自主返納した高齢者に対し、乗り合いタクシーやバスの利用券を支給するなどさまざまな形で代替の交通手段をサポートしています。ただし、免許取り消しなどの場合は、これらのサービスが受けられないので注意が必要です。
 一方で、電車やバスなど公共交通機関が発達していない地域では、車の運転は日々の暮らしに欠かせません。買い物や医療機関への通院など、免許がないことで不便と感じる高齢者は多いでしょう。
 地域を限定し、自動ブレーキなどの機能を搭載した車両に限り運転できる「限定条件付き免許」の創設が現在、検討されています。また、自動運転の技術はここ数年、飛躍的に進歩しており、完全な自動化へ向けた取り組みが進んでいます。
 年齢を重ね認知機能が低下しても、車の運転を続けられる日がやがて来るかもしれません。


みんなのコメント

0

この記事に関するみなさんのご意見をお寄せください。
なお、投稿されたコメントは管理者の承認の後に掲載されます。 悪意ある投稿・誹謗中傷、営業目的などのコメントの掲載は 承認されないことがございますので予めご了承ください。

新しいコメントを投稿する

お名前
タイトル
コメント
1000文字以内で入力してください。
認証

投稿されたコメント 0

コメントはありません