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「オレンジの輪」おとなプラスシリーズⅠ(第2土曜日) 認知症・思いやりのケア

床ずれ防止に専門職の力

2019年1月12日

おとなプラスシリーズⅠ
新潟・認知症啓発キャンペーン
認知症・思いやりのケア⑯


床ずれ防止に専門職の力


 認知症は一般的に、記憶障害(もの忘れ)から始まり、幻覚、妄想、暴言、暴力、ひとり歩きといった行動・心理症状が表れます。進行するにつれ、これらの症状は徐々に減っていきますが、代わりに食事や排せつなどの身体に関わる介護が増えていきます。
その原因は脳からの命令が体に伝わらなくなり、細かな動作がしにくくなるためです。まひがあるわけでもないのに、歩くという基本的動作すら困難になります。悪化すれば、車いすの生活を経て寝たきりになってしまうこともあります。
まずは寝たきりにならないよう、予防策が必要です。元気なうちから運動し、できるだけ筋力を落とさないよう心掛けてください。介護保険サービスを利用した通所リハビリやデイサービスで体を動かすことが大切です。
また、しっかりと栄養を取ることも大事です。若い頃は生活習慣病の予防のため、体重を増やさないようにしますが、高齢になってから体重が減るのは寝たきりのリスク増大につながりかねません。体重の増減に気を配りながらケアしてください。
それでも寝たきりの状態になった場合は、どのような点に注意すればよいのでしょうか。一つには褥瘡(じょくそう)(床ずれ)の防止があります。寝たきりの人は寝返りを自分で打てず、あっという間に褥瘡ができてしまいます。しかも治るまでかなりの日数がかかります。現在は、介護保険サービスが充実していますので、訪問介護や訪問看護を上手に使い、予防に努めてください。
また、口の中を清潔に保つことも重要なポイントです。口の中の増えた雑菌が肺の中に入り、肺炎を引き起こすこともあります。雑菌は免疫力の落ちた高齢者にとって、さまざまな病気の原因となります。こちらも介護保険サービスを使った口腔(こうくう)ケアが用意されており、アドバイスや治療を受けることができます。ケアマネジャーに相談してみてください。
いずれにせよ、認知症の人が寝たきりになった時は、家族だけで介護していくのはとても難しいです。最近では、医師が自宅を訪れ診察する訪問診療も盛んに行われています。医療と介護の専門職のサポートは不可欠です。誰の手も借りないで、家族が孤立する状態だけは避けなければいけません。
もちろん寝たきりの状態になったからといって、本人は何も分からなくなるわけではありません。家族の問い掛けにうなずいたり、笑顔を見せたりします。最期までその人らしい生活を支援していくという思いを持ち続けてください。


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